- 抗加齢療法 -
キレーション療法・プラセンタ療法により、頭髪の発毛が顕著に見られた症例とその考案
高島クリニック院長 高島正広
従来日本では、加齢による頭髪の抜け毛・薄毛に対してはミノキシジル製剤などの外用薬、植毛術などの外科的方法、または男性型脱毛症に対してフィナステライド内服などの治療方法があります。
統合医療による治療を目指す当院では、キレーション療法や、プラセンタに種々のビタミンを加えたカクテル点滴をベースに、栄養学的見地から選択したサプリメントの処方、外用薬の塗布などを用い、患者からは年齢相応の発毛が得られたと満足していただいています。
基本的な治療方針は、まず始めに一般血液検査に加え、ソマトメデインCの測定による老化度の判定と男性にのみ血中テストステロン値の測定を追加しました。データに基づき、内科的治療を追加した症例もあります。今回は全症例79例中特に発毛が顕著であった38歳男性、50歳男性、55歳女性の症例報告を行いました。
全79例中発毛効果に満足の得られたものは約50症例でした。
全包の成長に関わる因子として、
1)頭皮血行の改善
2)毛髪成長因子(FGF-2,7,10VGEFなど)の投与
3)各種アミノ酸、ビタミン、ミネラルの投与
が必要とあるとされており、それらの血中投与に加え外用剤処方でかなりの発毛効果が見られたことは注目すべきと考えられます。
ヒトプラセンタ製剤には、アミノ酸、タンパク質、ビタミン、ミネラル、脂質・脂肪酸、糖質、核酸構成物質、ムコ多糖体、SAアミノ酸、アルカリホスファターゼなどの酵素類と微量で生理活性作用が強い神経成長因子、皮膚成長因子、コロニー成長因子、FGF(繊維芽細胞成長因子)VEGF(血管内皮細胞成長因子)などの各種成長因子が多数発見されています。
これまでは皮膚科領域で考えられていた円形脱毛症などにも著効がみられた症例もありました。
ヘアサイクルを正常化させ、老化を抑えることで細毛化や抜け毛に対し効果的であったのみならず3症例では尿酸値や血圧、血糖値も正常化しました。
今後の問題点として増髪の判定方法の確立、キレーションによる血流増加の判定方法の確立、基礎的根拠づけの追加研究、インフォームドコンセント(年相応の発毛がみられることが目標であり、いくらでも発毛するわけではないこと、また発毛に個人差がみられること)を行い患者との信頼関係の構築の上、継続治療と予防の重要性を話すことが必要であると考えます。 |